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たまねぎの強力な血糖値降下作用と血液さらさら効果

たまねぎの血糖値降下作用

疲れやすい、のどが渇く、トイレの回数がふえる、体重が減少といった症状が出て、これをほうっておけばまざまな合併症を引き起こす可能性があるおそろしい病気の代名詞が糖尿病です。
この糖尿病をはじめ、血液・血管にかかわる病気に対して、タマネギが著しい効果を現すことがわかってきています。
まず1923年、コリップという化学者が、タマネギに血糖値を下げる効果があることを発見しました。コリップは、膵臓を摘出したイヌにタマネギの抽出物を20日に1回の割合で注射するという実験を行いました。
通常、膵臓を摘出されれば、血糖値を調節する働きのあるインスリンが全く分泌されないので血糖値は急激に上昇し、犬は数日で死んでしまいます。
しかしこのイヌは、なんと66日間も生き続け、その間は、血液中のブドウ糖がほぼ正常にコントロールされていたのです。
また、イギリスのオーガスティン博士らのグループは、わざと糖尿病の状態にしたウサギにタマネギの抽出物を与える実験を行い、血糖値の上昇がおさえられることを確認しました。
さらにこのグループは、人間における実験でも、タマネギに血糖値の上昇をおさえる効果があることを実証。
タマネギには、糖尿病の治療薬のように血糖値を下げすぎる危険がないことや、腎臓に障害が起こるなどの副作用がないことも報告しています。
こうした糖尿病に対するタマネギの薬効は、タマネギの中の硫黄を含むさまざまな化合物、特にジサルファイド類あるいはチオサルフェート類という化合物によるものです。ここまでで、タマネギに血糖値を下げる作用があることはわかっていただけたかと思います。このことは、日本でも敷物実験や臨床的に確認されています。

たまねぎの涙が出る成分に驚きの効果がある

成人病検査や健康診断で注意したいのは、血糖値のほかにもコレステロールや血圧の数値です。
実は、タマネギには、こうしたコレステロール値や血圧を下げる作用まであるのです。インドの博士らは、高脂血症 においてタマネギがどのような効果をもたらすかを調べました。健康な男性40人を、40歳以上20人、40歳以下20人と2つのグループに分けて血液の変化を調べました。
まず、40人全員にわざと高脂肪食を食べてもらい、一様に血液中のコレステロール値が上昇することや、血液の粘度が高くなって血栓ができやすい状態になっていることを確認しました。
そして、その1週間後、前回と同じ高脂肪食に加えてタマネギのフライ60gをいっしょに食べてもらってから両グループの人の血液を調べたところ、年齢に関係なくコレステロール値の上昇がおさえられ、血栓が作られる傾向も全くみられませんでした。
高脂肪食を摂り続けると、血液はドロドロと粘度を増して流れにくくなり、血栓が生じやすくなります。
血栓ができる第一段階は、血液中の血小板の凝集です。さらにその後、複雑な血液凝固システムが働いて、最終的にはたんばく質の一種である繊維素が凝固して血栓を生じます。しかしタマネギを摂ることで、この血小板の凝集はおさえられ、凝固したフィプリンは溶けやすくなるのです。コレステロール値や血圧を下げるタマネギの有効成分として考えられているのは、催涙性物質です。
つまり、タマネギを刻むと目が痛くなって涙が出てきますが、この作用を持っている物質です。催涙性物質は、タマネギが傷つけられていないときは細胞内でイソアリインという物質として存在し、細胞が傷つけられると化学反応が起こつて催涙性の物質に変化します。
ですから、玉のままのタマネギよりも切り刻んだタマネギを食べるほうが得策です。このほか、サイクロアリインという成分にも、血栓を溶かす作用や中性脂肪(体内の最もありふれたタイプの脂肪) の値を下lヂる作用が認められています。

1食あたり50gを食べるのが理想

さらに、血圧を下げる作用のある物質もタマネギには含まれています。その成分は、体のさまざまな機能を調節するホルモンの一種であるプロスタグランディンのような物質であることが、最近の研究でわかってきました。
従来、タマネギの血圧降下作用は、硫黄を含む化合物が「血液や血管の状態を改善することによる間接的なもの」と考えられていました。
しかし実際には、タマネギに含まれている、このプロスタグランディンのような物質が、直接的に血圧降下に関与していることがわかってきているのです。
いずれにしてもタマネギは、現在、世界中でその薬効が確認されています。血糖値やコレステロール値、血圧が気になる人はもちろんのこと、健康な人でも1食当たりでタマネギを約4四分の1、50g程度摂るのを目安として積極的に摂取したいものです。