動脈硬化は見た目でわかる、耳たぶのシワ、まぶたのコブ、足の左右差など

爪や毛、皮膚の状態に左右差があったら要注意

動脈硬化は、怖い病気です。動脈硬化が進むと、血流が悪くなり血管が詰まって、脳梗塞や心筋梗塞、足の組織が死んでしまう壊痘など、重篤な病気を引き起こします。

ときには、突然死を起こすこともあります。動脈硬化の予兆は、外見に現れることがあります。以下があてはまる場合は要注意です。

動脈の進行を外見からチェック

  1. 耳たぶにシワができる
  2. まぶたにコブのようなもの(脂肪のかたまり)ができる
  3. 左右の足で爪の伸び方や毛(すね毛)の生え方が違う
  4. 左右の足の皮膚の色が違う
  5. 左右の足の太さが違う
ABI検査=上腕の最大血圧÷足首の最大血圧=0.9が基準

では、なぜこのような症状が起こるのでしょうか。動脈硬化があると、血液の流れが悪くなり、血流障害が起きます。血流が悪いと栄養が届きませんから、皮膚の温度が下がったり、皮膚のハリがなくなったり、細かいシワができやすくなったりします。

また、爪や毛が伸びにくくなります。で、狭くなると顔の血流が悪くなり、シワができやすくなります。また、まぶたのコプは、遺伝性の脂質異常症に多い兆候です。

体質的にコレステロールを分解する能力が低いと、血液中にLDLコレステロールがたまって、まぶたの細い血管に脂肪腫ができやすくなります。

こうした変化とともに、立ちくらみや脳貧血なども起こしやすくなります。3~6は、足の太い動脈に起こる閉塞性動脈硬化症の兆候です。

両方の足を比べて、爪が伸びない、毛が生えない、皮膚の温度が低い、皮膚にハリがない、足が細いなどがあれば、その足の血管が狭い、または詰まっているなどして、血流が悪くなっている可能性があります。

また、蚊は皮膚から出る炭酸ガスをかぎつけて寄ってきます。ですから、蚊に刺されないほうの足は血流が悪く、代謝が落ちている可能性があります。

H閉塞性動脈硬化症があると、少し歩いただけで、足がだるい、重い、痛い、つるといった症状が出て歩けなくなります。これは足の筋肉に乳酸などの代謝産物がたまるためですが、しばらく休むと回復して、歩けようになります。

これを、間歇性跛行といいます。足の血流不全が強くなると、ちょっとした傷でも治りにくく、潰瘍をつくりやすくなります。さらに悪化すると、足の先の組織が壊死する壊痕になり、足を切断するはめになります。
足の壊疽は糖尿病の合併症でもあります。

問題はそれだけではありません。足に動脈硬化があるということは、全身に動脈硬化が起きていると考えられるのです。

末梢の動脈硬化もわかるABI検査

そこでお勧めしたいのが、下肢の動脈に狭窄や閉塞がないかどうかを調べる「足関節上腕血圧比(ABI)検査」です。ABIは、上腕と足首で血圧を計り、足首の最大血圧を上腕の最大血圧で割った数値です。

通常は、手より心臓から遠い足の血圧のほうが高くなります。しかし、動脈に狭窄があると、その先に血液が行かなくなり、足の血圧が低くなります。ABIが1.0~1.4なら正常範囲です。1.0を切ると足の血流障害が疑われ、0.9を切ると、明らかな閉塞性病変が疑われますから、0.9が1つの基準になります。

さて、もう1つ怖い数値を紹介しましょう。ABIが0.7なら5年後の生存率は7割、0.5なら5割に下がるというデータがあります。さらに低くなると、10年後の生存率は限りなくゼロに近づきます。

なぜこんなに生命予後が悪いのかといえば、足の動脈が詰まっている人は、心筋梗塞や脳梗塞を合併している割合が多いからです。

ちなみABIが0.7だと、間歇性跛行が出る段階、0.5を切ると傷の治りが悪くなり、潰瘍になりやすくなります。こうしたことから、現在では閉塞性動脈硬化症や心筋梗塞、脳梗塞を別々の病気と考えるのではなく、全身的な動脈硬化症の一穿症と捉えるようになつています。

高血圧や糖尿病などの合併症や喫煙のある人は50歳から、合併症のない人でも65歳以上の人は、ABI検査はお勧めです。この検査によって、閉塞性動脈硬化症だけでなく、脳卒中や心筋梗塞の危険度もわかります。ぜひ一度、専門外来で検査を受けてみてください。

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