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濁った血液・ボロボロの血管を改善することで20歳も若返る食習慣と運動

生活習慣病はさらに進行を加速させる

誰もが歳をとれば老いるように、血管も加齢によって老化して弾力性を失っていきます。つまり、いわゆるボロボロ血管、動脈硬化は自然な老化現象の1つなのです。

しかも、糖尿病や脂質異常症(高脂血症)などで血液がドロドロににごったり、高血圧で血管に高い負荷がかかる状態が続くと、動脈硬化の進行がスピードアップ。

糖尿病の場合、そうでない人に比べて約4倍も速く動脈硬化が進行します。動脈硬化が進行すると、肌のシミやシワが増えてしまいます。また、脳梗塞や心筋梗塞などになりやすくなったり、脳血管性の認知症のリスクなども増加、体も見た目も不調が増え、グッと老け込みます。

なんと!見た目年齢が60歳→28歳

とはいえあきらめることはありません。生活習慣病を改善して動脈硬化の進行を抑えたり、血管を若返らせることは十分に可能だからです。
実際に抗加齢皮膚ドックを受診された方のケースがありますので紹介したいと思います。

Aさん(女性)の当時の年齢は45歳。ところが見た目年齢は60歳。顔にある大きなシミのせいか実際の年齢よりも15歳も老けて見えました。
また、血管年齢を調べると60歳で、やはり実年齢よりも老けていたのです。さらに検査すると、頚動脈にプラークができていたほか、脂質異常症(高脂血症)で、コレステロール、とくに悪玉コレステロールが多いことが判明。そこで脂質異常症の治療とともに、週に1回の運動の実践などを指導しました。

なお、脂質異常症の治療に利用したのは血液サラサラ成分の「EPA」。イワシの背油などで知られるEPAは、「閉塞性動脈硬化症の薬」で、中性脂肪値を改善する作用があります。AさんにはEPAを処方し、継続して服用してもらいました。

血栓の予防にEPA・DHA | 100種類のサプリメントの効能と効果

それから2年後。Aさんに抗加齢ドックを再び受診していただいたところ、脂質異常症は改善し、頚動脈のプラークが減っていました。
血管年齢は40歳に若返り。大きなシミもなくなり、なんと見た目年齢は28歳に。
以前より32歳も若返っていたのです。聞けば週に4回テニスをし、山登りなども楽しんでいらっしやるのだとか。イワシの背油や運動などで、Aさんは見た目も体も若返ることができたのです。こういった若返りの実例が、男女や年齢を問わず、多数あります。

今すぐ若返りをスタートさせる

「抗加齢」というと、なにやら高価な薬や特別な方法などが必要だと考える人も多いでしょう。でも、Aさんの例からもわかるとおり抗加齢の対応策は、にごり血液やボロボロ血管の改善を促す栄養成分を積極的に摂ったり、運動を心がけるといったこと。特別なものではなく、誰もが今日から実践できることばかり。
食事や運動などの生活習慣の改善し、体も見た目も若さを取り戻せるのです。

20歳若返るための食事

医食同源」という言葉を耳にしたことがあるはずです。病気を治すのも食事をするのも、命を養って健康を保つために行うことであり、その本質は同じだという意味。薬と同じくらい体に効く食べものが、世の中にはたくさんあるのです。

しかし、病気を治す薬が量や使い方を誤ると毒になるように、食べものも量や食べ方、選び方などを間違えると体を壊すどころか、老化や不調、病気の呼び水になります。そうならないためにも、以下の基本ルールを守るように心がけましょう。

    1. 野菜から食べる私は箸をとったら、まず野菜から食べ始めます。生野菜や煮野菜などをバクバク。その後にほかのおかずやご飯を摂ります。こうした食べ方は「ベジタブルファースト」とも呼ばれ、最初に野菜類を摂ることでお腹が満たされるため、自然に食べすぎが予防できます。
  1. 食物繊維は意識してたっぷり摂る野菜と同じくおかずやご飯よりも先に摂ることを私が心がけているのが、食物繊維です。きのこや海藻類、玄米や野菜などに豊富な食物繊維には、便秘の改善や血中コレステロールを低下する作用があります。
    また、小腸での糖の吸収を防いで血糖値の急上昇を抑制。糖尿病や肥満の予防・改善に効果が期待できます。さらに動脈硬化を進行させ、シワ・シミの原因となる体内での「AGE」(AGE
  2. 栄養バランスをよく「ハンバーガーにポテトフライ、コーラ」といった偏ったメニューは老化にまっしぐら! といっても過言やはありません。食べたい気持ちをぐっと抑え、極力控えましょう。おすすめは「一汁三菜の和食」。栄養のバランスがよいうえにカロリーも控えめです。生野菜や果物をプラスして、ビタミン補給もしっかりと。を排泄する「純炭粉末 きよら」はこちら) の生成も食物繊維は抑えます。
  3. 食べ過ぎない 肥満は生活習慣病の温床であると同時に、内臓脂肪からは動脈硬化を進行させるホルモンが分泌されることがわかっています。肥満の原因の多くは食べすぎ。1日に必要なカロリー量は自分で計算できますし、かかりつけのお医者さんにたずねてもわかります。1日の必要カロリー量をオーバーしないように気をつけて食事を摂ってください。

シミやシワ、動脈硬化の要因となるAGEに注意する 焦げにも注意

AGEは血中の過剰なブドウ糖と体の細胞や組織のたんぱく質(コラーゲンなど)が結びつき、体温で熱せられて「糖化した結果できる物質」です。
体内の様々な部位に蓄積されることで老化や病気などを引き起こします。

老化や.病気を誘発する物質

AGEは、終末糖化物質といって、ブドウ糖がコラーゲンなどのたんばく質と結合し、熱されてできる化合物です。AGEはやっかいな物質で、血管や臓器、骨や肌などに蓄積することで動脈硬化を進行させたり、骨粗鬆症の発症原因になったり、シミ・シワ、たるみなどを誘発。

いわば、「老化や病気のもと」といっても過言ではないでしょう。一般的に糖尿病などで慢性的に高血糖状態が続くと、人体の細胞や組織を作っているたんばく質とブドウ糖が結びつき、体温で熱されてAGEがつくられます。
AGEは血管や臓器などに蓄積してダメージを与え、その結果、糖尿病性の網膜症や腎臓病、神経症といった糖尿病の合併症を発症させます。なお、糖尿病の人は認知症になりやすいことがわかっていますが、この場合もAGEが関係している
と考えられています。
腎不全の元凶 AGE を9割以上吸着する「純炭粉末」

食べものの中にもあるAGE

AGEは、さまざまな食べものの中にも存在しています〈糖を火で炙ると茶色くこげて香ばしい匂いがします。あの茶色の部分こそがAGEのもとが多い部分。また、こんがり焼けたやきとりや、ご飯のおこげ、カステラの茶色いところなどにもAGE のもとがいっぱいです。

まさにおいしい部分ばかりなのですが、摂りすぎは避けたいもの。なにごとも「ほどほどに」が大事です。1種類の料理ばかり食べ続けるような習慣はひかえるようするのが賢い選択です。

AGEをためないためには、まずは糖尿病を発症させたり、悪化させないことが重要です。Ⅱ型糖尿病の多くは食べすぎや運動不足が原因ですから、そのような生活習慣を見直し、血糖コントロールに励むようにしましょう。

食べ物に含まれるAGE
やきとり
じゅわっと焦げた部分がAGE
フランクフルト
加工・保存・過熱でAGEが増加
ホットケーキ
こんがりきつね色の部分
おこげ
香ばしいご飯のおこげのこんがり部分
カステラ
カステラの焼き面(茶色の部分)
パン
トーストのきつね色に焼けた部分

にごり血液やボロボロ血管を改善し若返らせる食材

この世の中には「これだけを食べていれば歳をとらない」といった食材は残念ながらこの世にはありません。でも、普段の食生活の中でよいといわれる食材を努めて摂ることは健康づくりのためになるうえ体や見た目の若返りにも役立ちます。

ナンバー1のスタミナ食「にんにく」

スタミナ食としておなじみの「にんにく」には高い疲労回復効果があり、古代エジプトでピラミッドを建設する労働者が食べていたという逸話があるほどです。

1997年に「サーキュレーション」という医学雑誌に掲載された論文によると、にんにくには血管の弾力性の改善効果があるそう。パウダー状にしたにんにくを摂った人と、摂らない人の生活を2年間にわたって追跡調査。にんにくをとっていた人はとらなかった人に比べ、明らかに血管の弾力性が優れていたのだそうです。にんにくをよく食べることで、血管年齢が若がえるということです。これはまさに「にんにくパワー」のおかげです。
やわたの熟成にんにく卵黄はこちら。

イソフラボンに注目「大豆製品」

大豆は必須アミノ酸をほぼ含む植物性のたんパく質で、脂質異常症(高脂血症)に対してコレステロールを下げる働きがあります。
また、大豆に含まれるイソフラボンには抗動脈硬化作用、つまりアンチエイジング作用があるので、若返りのためにはしっかり摂取して欲しい食材のひとつといえます。
ただし、最近の研究で大豆イソフラボンの作用には個人差があることがわかってきました。イソフラボンが分解されてつくられるエクオールという物質は、更年期症状や骨代謝の改善、メタポリック症候群の改善や肌の老化(シワ 改善などの作用があり、その働きは大豆イソフラボンの何倍も優れています。

ところが、このエクオールが「つくれる人」と「つくれない人」がいるのです。欧米人の場合は1対4でつくれない人が多く、日本人の場合は1対1といわれています。個人差はあれど大豆イソフラボンの作用は有用なので、豆腐や納豆、豆乳などの大豆食品を積極的に摂りましょう。

なお、乳がんや子宮がんなどで女性ホルモンの作用を抑る治療を受けている人は、大豆製品の摂りすぎに注意してください。
大豆効果 皮膚の老化を食い止めるのは大豆のビタミンE

青魚に背脂に含まれる「EPA」

いわしやさんま、さばなどの青魚に豊富なEPA (エイコサペンタエン酸)は、不飽和脂肪酸のひとつで、「体によい油」の代表格です。血液をサラサラにして血栓をつくりにくくする作用を持つほか、中性脂肪を減らして動脈硬化を抑える働きなどの多数の健康作用があります。

EPAは見た目年齢の若返りを促す作用にも長けています。EPAを積極的に摂って、シワやシミが目立たなくなった人が大勢いらっしやいます。優れた血液サラサラ作用を持つEPAは薬としても使われており、閉塞性動脈硬化(足の血管の動脈硬化で、充分な血流が保てなくなる病気)の治療に処方されます。

EPAによる2万人調査では、脳梗塞や心筋梗塞の予防効果があることが証明されています。さらに、紫外線による肌老化を予防する効果もあるのだとか。手軽にEPAを摂りたいなら、魚の缶詰が活用できます。ラベルにEPAの含有量が書かれたものもあるので、選ぶときの目安にするとよいでしょう。
動脈硬化を防ぐ定番の EPA の10倍も多い「マンボウの肝油」

若返りに優秀な「ナッツ」

オリーブオイルやトマトなどを使う地中海料理は、心臓病の予防効果があるといわれています。地中海料理にあわせてくるみを食べたら、より血管がやわらかくなったという効果が確認されています。

くるみが血管年齢を若返らせる効果があるということです。くるみは、「若返りのビタミン」といわれる抗酸化作用が高いビタミンE、「疲労回復のビタミン」であるビタミンB1、マグネシウムや鋼などのミネラルを豊富に含みます。
成分中70% は脂質で、健康効果に優れているオメガ3脂肪酸の「α・リノレン酸」を多く含有。α・リノレン酸は、血液中の一酸化窒素など血管拡張機能を促す作用を持ち、血管をやわらかに広がりやすくしてくれます。
また、α・リノレン酸の一部は、体内に入るとDHAやEPAに変化し、血液をサラサラにしたり、コレステロール値の上昇を抑えたり、血液中の中性脂肪を減らす作用をします。このようなくるみの成分が相乗し、血管をはじめとする全身の若返りを促します。

寿命を伸ばす「レスベラトロール「赤ワイン」

動物性脂肪たっぷりな食事は動脈硬化の進行を招き、心臓病のリスクを増大させてしまいます。ところがチーズやバターたっぷり、お肉どっさりな高動物性脂肪食をたくさん摂っているフランス人の心臓病発生率は、ほかのヨーロッパ諸国の人々に比べてなぜか低いのです。

そんな現象が起こる理由を探っていったところ、行きついたのが「赤ワイン」の効能。フランスの人々が多量に飲む赤ワインに含まれる多量のポリフェノールが、動脈硬化の進行や心臓病の発生を抑えることがわかったのです。赤ワインにはアントシアニンやタンニンンなどのポリフェノールが含まれていますが、

中でも注目をしたいのが「レスベラトロール」です。2006年に世界的な科学雑誌「ネイチャー」にマウス実験による寿命延長作用の成果が掲載され、ひときわ話題になりました。

血圧が高めな人の動脈硬化を防ぐ作用や脳の血流をよくして認知症を予防する作用、また、乳がんや肺がんのリスクを低減する可能性や脳機能の改善に役立つとの報告があります。

もちろん、ポリフェノールの抗酸化作用がアンチエイジングにもつながります。よい作用が期待できる赤ワインですが、飲みすぎは禁物。適量を守って
大学病院の抗加齢ドッグでも推奨されているベスト3はニンニク・青魚・赤ワインの3つ

薬と同様の成分を含む血圧を下げる・安定させる食べ物

血圧を下げる薬のひとつに、ACE阻害薬があります。この薬と同じ成分が、食べものにも少量ながら含まれています。牛乳のカゼインを分解してできる「カゼインドデカペプチド」、かつお節から生成されるかつお節「オリゴ糖ペプチド」、いわしから生成される「サーデンペプチド」など。

これらの成分は当然ながら牛乳や鰹節、いわしなどを食べることで得られます。でも「鰹節をモリモリ食べれば血圧が下がる」というわけではありません。
血圧が下がる作用がある食材であることを踏まえ、毎日の食事に上手に取り入れていきましょう。冷や奴を食べるならネギだけでなく鰹節ものせる。魚を選ぶならいわしを、という具合です。

見た目と体がぐんぐん若返る「ニコニコ歩き」

ニコニコ笑いながらできる
一緒に歩く人とニコニコ笑って会話が楽しめるくらいの運動強度
息がはずむ程度で早歩き
心拍数が1分間に100~110回(60歳の場合)程度軽く息がはずむくらいのペース
1回30分以上を目標に2
体内の脂肪が燃えはじめるのは運動開始後15分以上たってから。できれば1回の運動時間は30分以上を目指す。
吸うより長く息を吐く
息を吸うとき4、吐くとき6、合計10のイメージで1回の呼吸を行う
さっさっとリズミカルに
走る~歩くの中間くらいの速度でさっさっとテンポよく歩く
食後1時間に運動を集中
摂取した糖が吸収され血糖値が高くなる時間帯に有酸素運動を。余分な糖がしっかり消費され、内臓脂肪がつきにくくなる

太ももを鍛えれば血管はより若返る

抗加齢ドッグを受けた方の了承を得て、そのデータを活用してさまざまな解析を行ってきました。開設~現在まで、たくさんの方に受診をしていただき、データの数はかなりの数にのぼります。データ解析でわかったことのひとつに、「太ももの筋肉を鍛えている人のほうが、血管がやわらかい(動脈硬化ではない)」というものがあります。

さらに「太ももの筋肉を鍛えている人のほうが、骨密度が高い(骨が強い)」ことも判明しています。これらの解析結果から導かれるのは、「太ももを鍛えれば、動脈硬化を改善したり、骨を強くできる」ということです。

さらに動脈硬化の改善で見た目年齢が若返るのですから、「太ももを鍛えれば、見た目年齢が若返る」ともいえます。そもそも、太ももは人体で最大の筋肉。糖や脂肪を消費するなら、他の筋肉よりも太ももの筋肉を使ったほうが効率的で、より消費量が多くなり、AGE ができるのを抑える可能性も高くなるでしょう。また、「サルコペニア」といって加齢ともに筋肉量は減少転倒や骨折などを通して寝たきりの大きな原因になると考えられています。解析データの結果からすれば、サルコペニアの予防にも、太ももの筋肉を鍛えることは有効だと考えられます。

エアロバイクで太ももの筋トレ

太ももの筋肉を毎日トレーニングするのは、ジョギングやマラソンなどになりますが、時間が足りない人におすすめなのが、エアロバイクです。自宅のテレビの前にエアロバイクを置き、夕食後にテレビをみながら30~60糞ぐらいペダルをこぐのがいいでしょう。

エアロバイクなら室内で太ももトレーニングが気軽にできます。お天気なども気にせしなくてよいし、わざわざスポーツ用の服に着替える必要もなし。運動負荷は軽いながらも、十分な運動効果が得られます。まるで、エアロバイクの宣伝マンのようですが、本当におすすめです。

エアロバイク

もちろん、エアロバイクがなくても、太ももの筋肉は鍛えられます。ニコニコ運動(早歩きや軽いジョギングなどの有酸素運動) を1日30分、できるだけ毎日行うのもよい方法です。

血管の若返りの次は美しい健康的な肌をつくるようにすればさらに若返り効果がアップします。

自宅でできる「開眼片足立ち」が病気の危険信号を知る方法

認知機能低下などを知ることができる

身体のバランス機能から健康状態を診断できる

「開眼片足立ち」は、目を開けたまま片足立ちをし、「どれくらい立っていられたか」を計測します。おおむね、65歳で50秒くらいが目安です。
誰でも自宅でも行える、いたって簡単な検査ですが、その結果からは、身体のバランス機能を通してさまざまな病気の危険信号を察知することができるのです。

開眼片足立ちの時間からわかるのは、サルコペニア(筋肉減少)や骨密度の低下が進んでいる可能性、また、脳の萎縮や認知機能低下が進行している可能性などです。さらに片足開眼立ちが20秒未満の人は、「隠れ脳梗塞」や「隠れ脳出血」を持つ可能性が高く、将来、脳梗塞や脳出血を発症する恐れが強いことが判明しています。

なお、片足立ちができなかったからといって、必ずしも認知症になったり、脳梗塞になったりするわけではありません。それよりも、結果を今後の生活習慣の改善に役立てることが大切です。

片足開眼立ちのやり方

なるべく1人では行わず、よろけても大丈夫な安全な場所で実施してください。

  1. 目を開けたまま立つ。直前まで机などに手をおいてもよい
  2. どちらかの足を上げて片足立ちをする。60秒立てれば終了。それ以下であれば「立てた秒数」を記録。
  3. 2回行いようほうの数字で判断する
片足開眼立ちが短い場合の病気の可能性
  1. 開眼片足立ち時間が短い婆愛は筋肉減少(サルコペニア)が進んでいる可能性大
  2. 開眼片足立ちが短い場合は骨密度の低下が進んでいる可能性大
  3. 開眼片足立ちが短い場合は、脳の萎縮と認知機能の低下が進んでいる可能性大

血管病は自分で防ぐことができる

生活習慣を見直して血管病を防ぐ

心疾患と脳血管疾患は、どちらも血管の病気です。これらは、おもに、生活習慣の乱れによって血管が老化するために起こるものです。
心疾患には、心筋梗塞や心不全、狭心症などがありますが、いずれも心臓の力が衰えて全身に血液を送ることができなくなってしまいます。また、脳血管疾患には、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などがありますが、脳は、血液(酸素)が数分間止まっただけで壊死(えし)してしまうくらいデリケートにできています。

日本人の死因のトップといえば、悪性新生物(ガン)です。ガンは、遺伝するものもあり、不運な病気ともいえます。しかし、それと違って血管病は、ほとんど自分の生活習慣が乱れることでかかります。そして、血管病は命に関わるものですが、血圧が高いとか血糖値が高いという状態になってから、10年、20年という長い時間をかけて発症します。
その間に、自分のちょっとした努力で防ぐことができます。そう、血管病は、自分で予防することが可能な病気なのです。

タバコは有害物質のかたまり

愛煙家にとっては耳の痛い話かもしれませんが、タバコは健康な体に対して極悪な嗜好品です。
タバコには、ニコチンをはじめ、タール、カテコールアミンなどが含まれていて、有害物質のかたまりのようなものとも言えるでしょう。百害あって一利無し、といいますが、本当にキッパリとタバコを止めることがおすすめです。

タバコを吸うと交感神経が刺激され、快感を得ることができます。交感神経が緊張した状態になるため、眠気がとれる、頭がスッキリするというような気分になるのです。しかし、これは血管を収縮させているとも言えます。血管を無理に収縮させる行為は、ただでさえ一生懸命に働いている血管に、さらに無理を強いているのです。

そして、血管を収縮させて血流が悪くなるだけでなく、いたずらに血圧も上げています。タバコを吸ったときのクラッとする感じは、脳や心臓の血管がギューッと縮んでいるために起こるわけです。タバコを吸うとコラーゲンがボロボロになることもわかっていて、血管を老化させる、つまり動脈硬化の大きな原因となります。

自分や家族のために禁煙する

受動喫煙は、タバコを吸う本人よりも、まわりで煙りを吸う人に悪影響を及ぼすものです。公共の場などでは禁煙が一般的になってきましたが、家庭では、本人の意識以外に防ぐ方法がありません。大切な家族のことをじゅうぶんに考えましょう。

喫煙が習慣になっている人にとって、キッパリ禁煙するのは難しいでしょうから、まずは本数を減らすところから始めるのもいいかもしれません。

血糖値が高い人の血液はベトベト

血管が詰まる仕組み

血圧が高い状態が続くと血管内皮が傷ついて動脈硬化の原因になるのですが、これは血糖が高い場合でも同じことです。血液中の糖分が高くなる高血糖でも、動脈硬化を引き起こします。

血液中の赤血球はマイナス電気を帯びていて、互いに反発して、くっつきにくい性質があります。ところが、血液中の糖分が高くなるとベトベトしてきて赤血球同士はくっつきやすくなります。そうして雪だるま式に大きくなった赤血球の塊によって、血液の流れが悪くなり、血管が詰まりやすくなるのです。特に、毛細血管は極めて細いので詰まりやすく、さまざまな障害の原因となってしまいます。

血管の弾力を失わせる高血糖

高血糖が引き起こす問題は、ほかにもあります。

血管の内側の血管壁は、コラーゲンという線維状のタンパク質でできています。このコラーゲンがクッションの役割をしていて、血管が切れたり硬くなったりするのを防いでいるのですが、血糖値が高くなると「AGE」という物質ができ、コラーゲンに付着します。AGEが増えていくと、コラーゲンの弾力は失われていきます。このことが動脈硬化の原因となるのです。

高血圧や高血糖が続くと血管内皮に傷がつき、そこから脂肪が入り込みます。この脂肪が、LDL(悪玉)コレステロールと呼ばれているものです。コレステロール値が高くなり脂質異常になるとプラークができやすいのはこのためなのです。

高血圧、高血糖、そして脂質異常が、血管を痛めつける悪役であることが理解できると思います。この悪役たちが生活習慣病の首領であり、生活習慣病とは血管病だといえます。

メタボリックシンドロームと肥満

生活習慣病の本性は血管病だとわかりましたが、ここでメタボリックシンドロームとの関係を整理してみます。

肥満の人は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの病気を起こしやすい傾向があります。しかも、これらの複数の病気を併発している人も多いです。肥満と、高血圧・糖尿病・脂質異常症は、相互に発症しやすい関係で、肥満が進行するとほかの3つも悪化し、併発しやすいのが現状です。

このように肥満をベースにして、高血圧、高血糖、脂質代謝異常の、いくつかの危険因子を併せ持った状態をメタボリックシンドロームといいます。

メタボリックシンドロームの判断基準

メタボリックシンドロームかどうかの判断の基本は、ウエストサイズです。これは、内臓脂肪の蓄積状態を知るための目安のひとつとなります。ほか、血圧、血糖値、中性脂肪やコレステロールについても、次のような基準が設けられています。

  1. ウエストサイズ 男性が85cm以上、女性が90cm以上
  2. 収縮時血圧が130mmHg以上、拡張時血圧が85mmHg以上
  3. 空腹時血糖値が110mg/dl以上
  4. 中性脂肪値が150mg/dl以上、またはHDL(善玉)コレステロール値が40mg/dl未満

男性には内臓脂肪がつきやすく、女性には皮下脂肪がつきやすい性質があります。お腹がポッコリと出た男性の内臓脂肪型肥満のほうが、危険度が高いのです。また、血糖値を下げる唯一のホルモンをインスリンといいますが、内臓についた脂肪は、インスリンの働きを阻害することがわかっています。

動脈硬化と梗塞症

高血圧・高血糖が動脈硬化を引き起こす

私たちの心臓が拍動する度に動脈は拡張と収縮を繰り返していて、その数は、1日におよそ10万回にも及びます。このように動脈はとても過酷な労働をしているわけですが、血圧が高くなることで、さらに厳しい状況になります。中等度の高血圧の基準値は160mmHgとなっていて、これだけで血圧が正常な人よりも30パーセントも多く圧力を受けているのです。

さらに、血糖値やコレステロール値が高くなって血液がドロドロしてくると血管内皮が受けるダメージがますます大きくなり、ダメージに耐えられなくなると、その血管内皮は傷や炎症を起こしやすくなります。この傷に血液中の脂質が入り込み、やがては「プラーク」といわれるやわらかなコブができます。すると、そのために血管は細くなって、詰まりやすくなるのです。

このようなメカニズムで起こる血管のトラブルが「動脈硬化」です。これが静脈には起こらず動脈だけに起こるのは、動脈が常に強い圧力を受けているためです。

プラークは不安定で破れやすい性質です。いったん破れると血小板が集まってかさぶたができるのですが、このかさぶたがはがれて血流にのって飛んでいき、脳や心臓の細い血管に詰まるのが塞栓症(そくせんしょう)です。こうして脳の血管が詰まると脳梗塞、心臓の血管が詰まった場合には心筋梗塞となります。

3ミリ以上の大きさのプラークは危険

動脈硬化によってプラークができますが、このプラークは、頸動脈の超音波(エコー)検査で、はっきり目に見えます。健康な人の場合、血管の内膜と中膜の厚さは0.7ミリ以下ですが、プラークによって3ミリ以上に盛り上がると、血管の狭窄が始まっていると診断されます。それを放置しておくと、血管はさらに狭くなり、最悪、閉塞してしまう可能性があります。脳梗塞や心筋梗塞の危険性もとても高いのです。

動脈硬化を繰り返した血管は、しだいに内皮が硬く厚くなっていきます。すると、血管はしなやかさを失い、血圧が高くなるという悪循環に陥ります。

頸動脈は首の左右にある太い動脈です。脳にはたくさんの血液が必要なので、頸動脈には大量の血液が流れています。首から脳へ、つまり重力に逆らって上へと血液を送っているわけですから、平滑筋の収縮力も最大級必要とされます。

血管で重要なのは内皮

血管は三層の構造

動脈の血管壁は、外側から外膜、中膜、内膜の三層構造になっています。外膜は血管を守る保護層で、中膜は平滑筋細胞などで形成されていて、血管の拡張と収縮に関わっています。内膜は、薄い繊維成分の内弾性板と内皮細胞からできています。この中で最も重要なのが、内皮細胞です。内皮細胞は血管壁の一番内側にあって血液と常に接しているからです。ですから、血液の状態が悪くなると真っ先に傷ついてしまうのがこの内皮細胞です。よく耳にする動脈硬化も、内皮細胞が老化し傷つくことが原因です。

静脈も動脈と同じで三層構造です。ただし、中膜は動脈よりも薄くできています。動脈は血液を送り出す収縮運動をおこなうために平滑筋が発達しているのですが、静脈にはその必要がないので薄くなっています。静脈には血液が逆流しないための弁がついているのが特徴です。

血圧について

心臓の左心室から送り出された血液は、その勢いで動脈を膨らませます。そのときにかかる強い圧力を「収縮時血圧」といいます。これは、一般的には「上の血圧」と呼ばれています。この収縮時というのは、心臓の左心室が収縮しているときを指しています。
そして、収縮した左心室はすぐに拡張し、次の血液を吸い込むのですが、このとき動脈につながっている弁が閉じて、血液の逆流を防いでいます。
一方、動脈は、平滑筋の力で血液を送り出し、次の血液が出てくるのを待っています。この圧力がかかっていない状態の血圧を「拡張時血圧」といい、一般的に「下の血圧」といいます。
私たちの体の中では、心臓が拍動する度、動脈は収縮と拡張を繰り返しているのです。

血管も年齢とともに老いる

健康な人で、上の血圧は120mmHgくらいです。心拍数は、1分間に70回とした場合、1日に10万回ほどにもなり、動脈は休むことなく強い圧力を受け続けています。
この過酷な状況におかれている動脈がしなやかさを失うと、血管が硬くなり厚さも増します。年齢を重ねることにより、たとえ健康な人でも、血管は疲れて老いていきます。

血管とは血液が流れるだけの管なのか

血管と血液は密接な関係にある

私たちの体の中には全身に血管が張りめぐらされ、その中を血液が流れています。私たちが健康で生きていくうえで、とても大切な血管と血液ですが、これらについての知識をどの程度もっているでしょうか。
次の設問の答えが◯か✕か、考えてみましょう。

  1. 血管は臓器である
  2. 血管は硬くて強いほうがよい
  3. 大切なのは血管よりも中を流れる血液の状態である
  4. 1人の血管をつなぎ合わせた長さは1,000kmである
  5. 血液が全身を循環するには1時間以上かかる
  6. 脳梗塞は脳の病気である

まず、第1問、血管は臓器なのか?という問いです。血管には平滑筋(へいかつきん)という筋肉があり、心臓をサポートして血液を全身に送る働きをしています。また、組織との間で栄養や酸素、老廃物などの受け渡しに重要な役割を果たしています。答えは◯で、血管は立派な臓器です。

血管はしなやかなほうが健康

丈夫な血管というと、なんとなく硬くて強いというふうにイメージすることもあると思いますが、実際には、しなやかで、弾力があって、薄い血管こそが若くて健康な血管なのです。元気な血管は、弾力があり、平滑筋の働きで血液を力強く先へ送ります。反対に、老化した血管は弾力を失って硬くなります。つまり、第2問の答えは✕です。

血管と血液の状態はどちらも大切

血液は、摂取した栄養や呼吸から得る酸素を体の隅にまで運ぶ役割をしています。さらに、生命活動をおこなう中で生まれる老廃物を腎臓に運びます。血液はサラサラしていて流れが良いのがベストです。反対に、粘着質でドロドロになり流れが悪いと、さまざまな病気の原因となります。
このように血液の状態は間違いなく重要なのですが、血管が若く弾力に富んでいるからこそ、勢い良く体中を駆け巡ることができます。血液は、心臓のポンプの力だけでは体の隅々まで行き渡ることはできないのです。また、血液の状態は、常に接している血管の内皮と密接に関係しています。血管に傷がついてそこから出血したり、ぶよぶよした膿ができると、途端に状態は悪化します。
ですから、血管も血液もどちらの健康状態も大切で、第3問の答えは✕です。

血液の流れは超高速

心臓につながっている大動脈は、さまざまな器官に血液を送るために、いくつもの動脈に枝分かれして体中へと伸びています。それぞれの動脈はさらに細い血管になって組織の中へ入り込み、栄養分をやりとりします。そして、多くの静脈を経て大静脈にまとまり、心臓へ戻ってきます。
成人の1人の血管をつなぎ合わせて1本にした長さはなんと100,000kmにもなり、これは地球を2周以上するくらいあります。ですから、第4問の答えは✕となります。

血管の長さがこれほどあることを考えると、心臓から押し出された血液が体中を巡って戻ってくるには結構な時間がかかりそうなものですが、実際のその時間は40秒~1分ほどであり、考える以上の高速度で血液は流れているのです。したがって、第5問の答えは✕となります。

続いて第6問、脳梗塞についてですが、結論から言うと答えは✕です。脳梗塞なんだから脳の病気だろう、と思われがちですが、脳を走っている血管が詰まる病気です。脳梗塞のほかにも、くも膜下出血、脳出血、心筋梗塞などの突然死を引き起こすとされる病気は、血管の病気に分類されます。