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血管を強くするカギは 「 内皮細胞 」 内皮細胞を元気に保つ 3 ポイント

血管を強くするカギは 「 内皮細胞 」 内皮細胞を元気に保つ 3 ポイント

血管を強くするカギは 「 内皮細胞 」 内皮細胞を元気に保つ 3 ポイント を紹介します。血液を組織に届ける動脈には、血液と血管を健全に保つための、さまざまなしくみが備わっているのです。動脈は外側から、「外膜・中膜・内膜」の三層構造になつています。外膜は血管を保護する層、中膜は筋肉(平滑筋)が豊富で、血管の収縮・拡張を主に担う層です。

内皮細胞が血管を監視し防御する

血管の最も大きな役目は、いうまでもなく血液をそれぞれの臓器や器官に届けることになります。しかし、血管は単なる「管」ではなく、複雑な構造と機能を持っています。

特に、血液を組織に届ける動脈には、血液と血管を健全に保つための、さまざまなしくみが備わっているのです。動脈は外側から、「外膜・中膜・内膜」の三層構造になつています。外膜は血管を保護する層、中膜は筋肉(平滑筋)が豊富で、血管の収縮・拡張を主に担う層です。

そして、内膜は、線維からなる薄い層と、その内側に並ぶ内皮細胞でできています。丈夫で若々しい血管と健全な血液をつくる重要なカギとなるのが、この内皮細胞です。

内皮細胞は、血管の最も内側にあって、一層の細胞だけが並び、常に血液と直接触れ合っています。血液と血管壁の仲介者のような役割を担っており、絶えず血管を守り、強くするように働いているのです。内皮細胞の主な役割は、「バリア機能」と「活性化機能」に大別できます。

バリア機能とは、血液中の成分が必要以上に血管内に人らないように監視・防御する働きのことです。この機能が正常に保たれていれば、動脈硬化のもとになる酸化LDLなどの有害物が、血管壁に侵入しにくくなります。

ある程度動脈硬化が進んだとしても、内皮細胞のバリア機能が回復すれば、傷が修復され、血管の強さがよみがえります。また、多少プラークがたまり始めていても、内皮細胞のバリア機能が強ければ、プラークが壊れにくくなり、血栓の予防につながります。

内皮細胞は血液も監視して調整する

一方、内皮柵胞の活性化機能とは、血管の拡張を促したり、血液をサラサラに保ったりする働きです。内皮細胞は、常に血流や血液の状態を監視しており、必要に応じてそれらを調節しています。

血流が増えると、内皮細胞はNO(一酸化窒素)という物質を分泌します。NOには血管を拡張する作用があるので、その分泌によって血圧が下がり、血管への負担が減ります。

血管の若返り「血管を押し広げ血流を改善する“NO”」

また、NOには血栓を防ぐ働きもあります。NOというと、排気ガスに含まれる有害物質として知られていますが、体内ではこのようにすばらしい働きをしています。NOは多過ぎても体への弊害が生じますが、内皮細胞が健全であれば、常に適度なNOが分泌されます。

内皮細胞は、血液の粘度も監視しており、血液サラサラの度合いを、常に適度に保つ役目もしています。

管病を防ぐ内皮細胞によい生活

このように、重要な役割を果たしている内皮細胞を健全に保つには、以下の3つがポイントになります。

  1. 内皮細胞を傷める要因を減らす内皮細胞を傷つける、最も大きな要因は活性酸素です。活性酸素の害を減らすために、抗酸化成分(活性酸素を除去する成分)の多い野菜、大豆などを積極的に取りましょう。禁煙をして、ストレスを軽減することも大切です。純炭粉末 きよら
  2. 血圧を上げない血圧が高いと、内皮細胞が傷ついて機能が低下します。血圧を高める主な要因は、塩分の取り過ぎと肥満です。減塩を心がけ、肥満の人は少しずつでも、標準体重に近づけましょう。発酵黒豆エキスの効能と降圧効果
  3. 血流を改善する血液と内皮細胞は、持ちつ持たれつで互いに健全性を保っています。適度な勢いでスムーズに血液が流れているほど、内皮細胞は高い機能を保てます。そのためには、脂質や糖質の取り過ぎを避け、適度な運動を心がけることが大切です。

内皮細胞は、約1000日、およそ3年問で生まれ変わります。3年と聞くと、長く感じるかもしれません。しかし、少しずつ入れ替わるので、今日から内皮細胞によい生活を心がければ、徐々に機能は高まります。

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血管の老化を加速させてしまうリスクファクター5つについて

血管で重要なのは内皮

血管で重要なのは内皮

血管で重要なのは内皮 です。動脈の血管壁は、外側から外膜、中膜、内膜の三層構造になっています。外膜は血管を守る保護層で、中膜は平滑筋細胞などで形成されていて、血管の拡張と収縮に関わっています。

血管は三層の構造

動脈の血管壁は、外側から外膜、中膜、内膜の三層構造になっています。外膜は血管を守る保護層で、中膜は平滑筋細胞などで形成されていて、血管の拡張と収縮に関わっています。内膜は、薄い繊維成分の内弾性板と内皮細胞からできています。この中で最も重要なのが、内皮細胞です。内皮細胞は血管壁の一番内側にあって血液と常に接しているからです。ですから、血液の状態が悪くなると真っ先に傷ついてしまうのがこの内皮細胞です。よく耳にする動脈硬化も、内皮細胞が老化し傷つくことが原因です。

静脈も動脈と同じで三層構造です。ただし、中膜は動脈よりも薄くできています。動脈は血液を送り出す収縮運動をおこなうために平滑筋が発達しているのですが、静脈にはその必要がないので薄くなっています。静脈には血液が逆流しないための弁がついているのが特徴です。

血圧について

心臓の左心室から送り出された血液は、その勢いで動脈を膨らませます。そのときにかかる強い圧力を「収縮時血圧」といいます。これは、一般的には「上の血圧」と呼ばれています。この収縮時というのは、心臓の左心室が収縮しているときを指しています。
そして、収縮した左心室はすぐに拡張し、次の血液を吸い込むのですが、このとき動脈につながっている弁が閉じて、血液の逆流を防いでいます。
一方、動脈は、平滑筋の力で血液を送り出し、次の血液が出てくるのを待っています。この圧力がかかっていない状態の血圧を「拡張時血圧」といい、一般的に「下の血圧」といいます。
私たちの体の中では、心臓が拍動する度、動脈は収縮と拡張を繰り返しているのです。

血管も年齢とともに老いる

健康な人で、上の血圧は120mmHgくらいです。心拍数は、1分間に70回とした場合、1日に10万回ほどにもなり、動脈は休むことなく強い圧力を受け続けています。
この過酷な状況におかれている動脈がしなやかさを失うと、血管が硬くなり厚さも増します。年齢を重ねることにより、たとえ健康な人でも、血管は疲れて老いていきます。

丈夫な体は健康な血管からつくられる

血管とは血液が流れるだけの管なのか

血管とは血液が流れるだけの管なのか

血管とは血液が流れるだけの管なのか 成人の 1 人の血管をつなぎ合わせて 1 本にした長さはなんと 100,000 km にもなり、これは地球を2 周以上するくらいあります。

血管と血液は密接な関係にある

私たちの体の中には全身に血管が張りめぐらされ、その中を血液が流れています。私たちが健康で生きていくうえで、とても大切な血管と血液ですが、これらについての知識をどの程度もっているでしょうか。
次の設問の答えが◯か✕か、考えてみましょう。

  1. 血管は臓器である
  2. 血管は硬くて強いほうがよい
  3. 大切なのは血管よりも中を流れる血液の状態である
  4. 1人の血管をつなぎ合わせた長さは1,000kmである
  5. 血液が全身を循環するには1時間以上かかる
  6. 脳梗塞は脳の病気である

まず、第1問、血管は臓器なのか?という問いです。血管には平滑筋(へいかつきん)という筋肉があり、心臓をサポートして血液を全身に送る働きをしています。また、組織との間で栄養や酸素、老廃物などの受け渡しに重要な役割を果たしています。答えは◯で、血管は立派な臓器です。

血管はしなやかなほうが健康

丈夫な血管というと、なんとなく硬くて強いというふうにイメージすることもあると思いますが、実際には、しなやかで、弾力があって、薄い血管こそが若くて健康な血管なのです。元気な血管は、弾力があり、平滑筋の働きで血液を力強く先へ送ります。
反対に、老化した血管は弾力を失って硬くなります。つまり、第2問の答えは✕です。

血管と血液の状態はどちらも大切

血液は、摂取した栄養や呼吸から得る酸素を体の隅にまで運ぶ役割をしています。さらに、生命活動をおこなう中で生まれる老廃物を腎臓に運びます。血液はサラサラしていて流れが良いのがベストです。
反対に、粘着質でドロドロになり流れが悪いと、さまざまな病気の原因となります。
このように血液の状態は間違いなく重要なのですが、血管が若く弾力に富んでいるからこそ、勢い良く体中を駆け巡ることができます。

血液は、心臓のポンプの力だけでは体の隅々まで行き渡ることはできないのです。また、血液の状態は、常に接している血管の内皮と密接に関係しています。血管に傷がついてそこから出血したり、ぶよぶよした膿ができると、途端に状態は悪化します。
ですから、血管も血液もどちらの健康状態も大切で、第3問の答えは✕です。

血液の流れは超高速

心臓につながっている大動脈は、さまざまな器官に血液を送るために、いくつもの動脈に枝分かれして体中へと伸びています。それぞれの動脈はさらに細い血管になって組織の中へ入り込み、栄養分をやりとりします。そして、多くの静脈を経て大静脈にまとまり、心臓へ戻ってきます。
成人の 1 人の血管をつなぎ合わせて 1 本にした長さはなんと 100,000 km にもなり、これは地球を2 周以上するくらいあります。ですから、第4問の答えは✕となります。

血管の長さがこれほどあることを考えると、心臓から押し出された血液が体中を巡って戻ってくるには結構な時間がかかりそうなものですが、実際のその時間は40秒~1分ほどであり、考える以上の高速度で血液は流れているのです。したがって、第5問の答えは✕となります。

続いて第6問、脳梗塞についてですが、結論から言うと答えは✕です。脳梗塞なんだから脳の病気だろう、と思われがちですが、脳を走っている血管が詰まる病気です。脳梗塞のほかにも、くも膜下出血、脳出血、心筋梗塞などの突然死を引き起こすとされる病気は、血管の病気に分類されます。

丈夫な体は健康な血管からつくられる